“日本って、「扉をしっかり閉めなさい」っていう文化がある。 スペインでは、逆に、完全に扉を閉めていると閉鎖的に思われる。トイレの扉は閉まっていたら使用中、開いていれば中には誰もいない。部屋の扉を開けっ放しにしたり、完全に閉め切らないことで、ある意味コミュニケーションをはかっている。 日本の家屋に本来扉はない。壁も少ない。部屋と部屋、廊下はふすまや障子でしきられていた。その日本式の扉はきちんと閉めないと締まりが悪いと考えられていただろう。そして、それらの素材は柔らかく、薄い。 ようするに、扉をしっかり閉めても向こう側の気配や音は感じることができたのだ。その風習のまま、日本人の住む家屋は西洋化していき、より閉鎖的な家庭になってしまったと考えた。”

